金城哲夫というシナリオライターがおりました。
ウルトラマンや、ウルトラセブンに脚本家として命を吹き込んだ人。
彼は沖縄出身です。
高校から単身上京して東京に住むようになります。
時は1950年代。
つまり彼は、パスポートを持って「沖縄」という外国から東京に来たのです。
道路は右ではなく、左側通行。
貨幣はドルではなく円。
ギャップはあるけれど、同じ日本語を話す。同じ顔つきの人々。
ああ、一緒だなって思ったけれど、何かが違う。
「違う場所に来てしまった異邦人」。
これが彼の生涯のテーマとなっていきます。
かつて、沖縄の人は自らの民族によって「琉球王国」を築きました。
しかし、江戸時代に薩摩藩によって支配を受けます。
「お前達は、これより薩摩の人間である。」
明治維新後は、
「今日より日本国民である。」
太平洋戦争の後は、
「今日からはアメリカ人。」
そうして1972年、再び、
「日本人。」
島に代わる代わる来る人たちは必ず、言います。
「君たちを守ってあげるから。」
勝手に来て、勝手に守ると言って、正義を振りかざす人たちを沖縄の人たちはずっと見てきたのです。
金城哲夫さんが描くウルトラマンやウルトラセブンの話には、必ず、
「異邦人」としての孤独と、「誰のための正義か」を問うテーマが重く描かれています。
そして「ホントウの意味の侵略者」を問いただしています。
子供の頃に見た「ウルトラマン」と「ウルトラセブン」に漂う、
「爽快感」と対極にある「やるさなさ」を、
小さいながらも感じ取っていたのは自分だけではないと思います。
金城哲夫さんは、事故のため37才でこの世を去ります。泥酔による事故。
彼は遠くの世界から、今の普天間問題をどう推察しているのでしょうか?
生きていたら、この事態をどんな風に脚本に盛り込むのでしょうか?
自らを「ウルトラマン」と決めつける米国と、
自らを「科学特捜隊」と思い込んでいる日本政府。
君たちがどんなに手を組んで、「世界平和」を唱っても、
オキナワの人にとっては、「侵略者」の何者でもないのですよ。
米軍の基地を作るなら、国会議事堂横の「永田町」につくればいいじゃん。